アドバンスト・バッテリー技術研究会
~関西最大規模の二次電池コミュニティ~
アドバンスト・バッテリー技術研究会は1992年に発足した二次電池コミュニティです。
リチウムイオン電池をはじめとする各種新型二次電池の技術動向に加え、電力貯蔵デバイスや、安全性・寿命評価などの諸課題にも焦点を当てた「講演会・見学会」により、広く知見を蓄えるとともに、会員相互の情報交流や連携を深め、学術・技術の進歩向上に貢献しています。特に、見学会を多く開催しており、個人ではアクセスできないところが見学できると、好評を得ています。
研究会には第一線で活躍されている研究者・関係者が参加し、相互研磨の場、企業間、企業と大学・研究機関といった繋がり作りの場としてもご活用いただいております。メンバー 会 長:内本喜晴(京都大学 大学院 人間・環境学研究科 人間・環境学専攻 教授)
幹事長:小林弘典((国研)産業技術総合研究所 エネルギー・環境領域 電池技術研究部門 総括研究主幹)
会 員:98名(産業界34法人59名、学・官界39名)
活動概要 年6回研究会を開催(講演会2回、見学会3回、公開シンポジウム1回を予定)
関心の高いテーマの設定、タイムリーな開催を心掛けています。
詳細は活動計画書をご確認下さい。→末尾の「活動計画書」をクリックして下さい。
会 費 協賛金 20万円/年(都度の参加費はいただいておりません。)事 務 局 一般財団法人 大阪科学技術センター(OSTEC)
講演会開催時には、「お試し参加」を設けております。1社1回に限り、研究会および終了後の講師・会員との交流会に無料でご参加いただけます(1社2名まで)。入会検討の際には、ご活用ください。設立経緯
科学技術の進歩によって、私達の暮らしは豊かになったものの、地球に存在する資源・エネルギーが浪費され、また私達を取り巻く環境が損なわれてきました。そのため、環境との調和の下に資源・エネルギーの有効な活用が計られる技術の開発が望まれていました。これを解決するため、第1次石油ショックを機に、昭和49年に太陽エネルギーなどの自然エネルギーや新エネルギーの開発を目的とした、国家プロジェクト「サンシャイン計画」が始まり、さらに、昭和53年にエネルギーの効率利用による地球環境の保全を目的とした省エネルギー技術の開発プロジェクト「ムーンライト計画(大型省エネルギー技術研究開発計画)」が始まりました。この計画の中の分科会には、燃料電池発電技術、新型電池電力貯蔵システム(揚水発電代替)、引き続き、分散型電池電力貯蔵技術(家庭用、自動車用)]などが含まれました。
これらの目的には、古くからの鉛蓄電池が用いられていましたが、新型のエネルギー変換・貯蔵用の二次電池として、β-アルミナ固体電解質を用いる高温型のナトリウム・硫黄電池、水溶液電解質中に反応物質を貯蔵する亜鉛・臭素電池、レドックス・フロー電池、大出力が期待できますが、単電池電圧が小さい(1V程度)ニッケル・水素電池などの開発が期待されていましたが、期待通りの成果を得ることは難しい現状でした。一方、電池の負極にリチウムを用いると、単電池電圧3~4Vが得られ、電解質が少量で、常温作動のエネルギー密度が大きい電池を造ることができました。このような観点から、リチウムを負極に、リチウム塩を溶解したプロピレンカーボネートなどの非水系溶液を電解質に用いる電池の開発が進められ、正極に二酸化マンガン、或いはフッ化黒鉛を用いる世界最初の民生用のリチウム一次電池が昭和45年に我が国で開発され、携帯機器の電源として用いられました。しかし、リチウム負極を充電すると、針状、或いは樹枝状のリチウムが析出するため、二次電池の開発は難しいとされていました。平成3年になって、負極に黒鉛化炭素、正極にコバルト酸リチウムを用いる小型のリチウム(イオン)二次電池が開発され、携帯電話、ノートパソコンなどの電源として用いられるようになりました。
一方、国家プロジェクトとしてのエネルギー関連の開発研究を効率的に運用する目的で、平成5年より、サンシャイン計画、ムーンライト計画、及び地球環境技術研究開発の体制を一体化した「ニューサンシャイン計画(エネルギー・環境領域総合技術開発推進計画)」が発足しました。この計画では、民間企業独自では行うことが困難な大型のエネルギー関連技術の研究開発を、産業界、国立研究所、大学など各分野の力を結集して進め、省エネルギー関連のプロジェクトの一つとして「分散型電池電力貯蔵技術」が採用されました。本プロジェクトは、「大容量かつ小型で経済性のある高能率未来型電池により、電力需用家において夜間の電力を貯蔵(充電)し、昼間に電力を放出(放電)し、負荷平準化に寄与する分散型電池電力貯蔵技術を開発する」ことを目的とし、具体的には、家庭で電力を貯蔵するための定置型、及び電気自動車へ適用する移動体用の2種類のリチウム電池を開発することとしました。
電力負荷の平準化による中長期的観点からの省エネルギーによって、地球温暖化対策を果すには、夜間電力の貯蔵システム、電気自動車などに適用するアドバンスト・バッテリー(新型二次電池、特に高性能が期待されるリチウム二次電池)の開発を産業界、国立研究所、大学などの各分野の力を結集して進めねばならない。
そこで、大阪科学技術センターでは、ニューサンシャイン計画の開始を控え、すでにリチウム(イオン)二次電池が開発された、平成4年(1992年)10月に、「燃料電池部会」がすでに活動しているエネルギー技術対策委員会の中に「アドバンスト・バッテリー技術研究会」を設置しました。
法人会員
旭化成㈱ 大日本印刷㈱
㈱ADEKA ㈱タクミナ
AGC㈱ ㈱東芝
㈱ENEOSマテリアル 東洋鋼鈑㈱
大阪ガス㈱ 東洋システム㈱
㈱オハラ 日本ガイシ㈱
花王㈱ 日本ケミコン㈱
川崎重工業㈱ ㈱日本触媒
関西電力㈱ パナソニックエネジー㈱
興国インテック㈱ ㈱堀場製作所
コスモ石油㈱ ㈱本田技術研究所
㈱GSユアサ 三井金属鉱業㈱
住友化学㈱ 三菱鉛筆㈱
住友金属鉱山㈱ 三菱電機㈱
住友電気工業㈱ ㈱村田製作所
積水化学工業㈱ 森田化学工業㈱
㈱SOKEN ヤマハ㈱
オブザーバー
経済産業省
近畿経済産業局
大阪府
(独)製品評価技術基盤機構
(国研)新エネルギー・産業技術総合開発機
(公財)高輝度光科学研究センター
(一財)エネルギー総合工学研究所
(一社)日本電機工業会
(一社)電池工業会
開催予定
一般参加可能です。
アドバンスト・バッテリー技術研究会 2024年度公開シンポジウム
『EV、宇宙、鉄道…、蓄電池が繋ぐ未来への道』
1.日時: 2024年12月25日(水)13:00~17:35、17:50頃~交流会
2.場所: 大阪科学技術センター およびオンライン(Zoom)
3.定員: 会場 50名、オンライン 100名
4.プログラム
講演①「BYDの最新動向と日本での取組み」
ビーワイディ―オートジャパン株式会社 代表取締役社長/President 東福寺 厚樹 氏
講演②「EVシフトの行方~今後、日本の自動車産業はどう向き合うべきか~」
株式会社 日本電動化研究所 代表取締役 和田 憲一郎 氏
講演③「日産自動車の全固体電池開発の取り組み」
日産自動車株式会社 相原 雄一 氏
講演④「宇宙機開発における蓄電池への期待」
宇宙航空研究開発機構(JAXA) 研究開発部門 第一研究ユニット 内藤 均 氏
講演⑤「鉄道事業者のCO2排出量削減に向けた取り組み」
東海旅客鉄道株式会社 総合技術本部 技術開発部 副長 立野 央將 氏
5.主催:(一財)大阪科学技術センター アドバンスト・バッテリー技術研究会
6.協賛(予定):
(一社)エネルギー・資源学会、(一社)近畿化学協会、(一社)日本電機工業会、(一社)電池工業会、(公社)化学工学会関西支部、(公社)電気化学会、
(公社)電気化学会関西支部、(公社)電気化学会電池技術委員会、(公社)電気化学会キャパシタ技術委員会
7.参加費(消費税込):
○シンポジウム参加費:
・OSTEC賛助会員、OSTEC研究会等会員、協賛団体会員:(企業)5,000円、(大学・公的機関)2,000円
・その他一般参加:(企業)10,000円、(大学・公的機関)2,000円
・アドバンスト・バッテリー技術研究会 会員・会員企業:無料
○交流会参加費: 3,000円(アドバンスト・バッテリー技術研究会 会員・会員企業:無料)
8.支払方法:
・会場参加:当日、参加費(現金のみ)をお支払いいただき、領収書を発行いたします。
・オンライン参加:別途お知らせいたします振込先にお振込みをお願いいたします。
9.その他:
・講演資料集は、来場参加の方へは当日ペーパーにて配布し、オンライン参加の方へは電子データにて事前に配布いたします。
・感染予防対策として、アルコール消毒、換気の徹底、参加者名簿の管理を行います。また、講演会ならびに
交流会でのマスクの着用は、ご自身の判断でお願い致します。
10.申込み方法:
12月20日(金) 迄に、必要事項(来場orオンライン参加、交流会出欠、ご芳名、会社・機関名、所属・役職名、会員資格、ご連絡先等)と共に、
E-mail(sawasaka@ostec.or.jp (澤坂行))にてお申込み下さい。
11.お問い合せ先:
〒550-0004 大阪市西区靭本町1-8-4
(一財)大阪科学技術センター 技術振興部 小路 剛史 ・ 澤坂 洋
E-mail:shoji@ostec.or.jp TEL:06-6443-5320 FAX:06-6443-5319
■合同講演会
1.日 時 2025年1月30日(木) 13:30~16:50
2.場 所 大阪科学技術センター、オンライン(Zoom)
3.プログラム
【テーマ】『ロボティクス等を活用した製造/探索等のプロセス自動化・自律化』
講演①「燃料電池電極触媒の自律探索システムの開発」
国立研究開発法人物質・材料研究機構 マテリアル基盤研究センター 先端解析分野 量子ビーム回折グループ 主幹研究員 冨中 悟史 氏
講演②「自律材料探索」
国立研究開発法人物質・材料研究機構 マテリアル基盤研究センター 材料設計分野 データ駆動型材料設計グループ 主任研究員 岩崎 悠真 氏
講演③「プロセスインフォマティクスで製造業DXを加速する」
京都大学大学院 情報学研究科 教授 加納 学 氏
活動実績
第209回(2024.10.31)『見学会』
・株式会社堀場製作所 びわこ工場
・ENEOSホールディングス株式会社 EVバッテリー全自動交換ステーション
第208回(2024.10.15)『見学会』 産業技術総合研究所(中部センター)
講演① 「産総研中部センターの概要紹介
国立研究開発法人産業技術総合研究所 中部センター 所長 松原 一郎 氏
講演②「マテリアル・プロセスイノベーション(MPI)プラットフォームの概要とプロセス・インフォマティクスの研究事例紹介」
国立研究開発法人産業技術総合研究所 中部センター 所長 松原 一郎 氏
講演③「Li伝導性固体電解質_LLZO-MgSr材料と固体電池の宇宙実証試験」
日本特殊陶業株式会社 ビジネスインプリメンテーション本部 ビジネスマネジメント部 獅子原 大介 氏
見学「MPI装置、中部センター内の展示物」
第207回(2024.7.29)『見学会』
・国立大学法人東北大学青葉山新キャンパス内 3GeV高輝度放射光施設NanoTerasu
・西仙台変電所(東北電力ネットワーク株式会社 仙台電力センター)
入会申込書 下記をクリックして下さい。(Wordファイル)
問い合わせ先
(一財)大阪科学技術センター 技術振興部
〒550-0004 大阪市西区靱本町1-8-4
TEL:06-6443-5320 FAX:06-6443-5319
MAIL :shoji @ ostec.or.jp
担当 : 小路 剛史/澤坂 洋
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